はじめに
こんにちは、Acsim 開発チームのNoritaka Ikedaです。 昨日(2026/01/22(木))、 Devin Review が公表されました1。 コーディングエージェントの中で、Devin が一番好きでよく使っています。 さらにここ数ヶ月レビューに対して課題感を持って幾つかのツール体制を試していたため、今回試してみました。
まる1日数 PR のレビューで試した結果、 Devin Review によって、これまでにないレビュー体験が私に訪れました。 おそらくレビューのために GitHub の PullRequest (以下 PR )はしばらくは開かないと思っています。
Devin Review を簡単に紹介
元々 API で Devin にレビューをしてもらうプラクティスは存在していましたが、Devin Review は UI で提供されているレビューツールです。1
- PR の変更を意味単位でグループ化し、論理的な順序で表示してくれる
- バグ検出エージェントが信頼度と重大度でラベル付けしてくれる2ほか、バグではなくても悪いパターンにフラグを立ててくれる3
- また、コードベース全体のコンテキストを持った状態で Devin とチャットできる。
- 今は期間限定で無料で試せる
コーディングエージェント時代に増加したレビュー負荷
コーディングエージェントを使うようになってから、レビューが一番認知負荷のかかる工程の一つになったと感じています。 コードを書く時間そのものはかなり短縮された一方で、生成されたコードをしっかり読む時間、そして他の人が出したPR をレビューする時間はむしろ増えました。
コードを書く際、ある程度動くところまでは比較的すぐにたどり着けますが、そこからコード品質を担保するために一つひとつ目で確認していく作業が必要になります。 また、他の人の PR も以前より速いスピードで、かつ大きなボリュームで流れてくるため、 AI のコードをセルフレビューをしていても、他人のレビュー依頼が来たら優先度を一気に上げて対応しなければならない、という状態になっています。
これまでのAIレビューツールと分断された体験
これまでにも AI によるレビュー支援ツールはいくつも使ってきました。 CodeRabbit などの GitHub の PR に自動でレビューをつけるツールは、レビューで議論になりやすい箇所を洗い出せるため、レビュー前の下処理として非常に便利です。 Claude Code や Codex はコマンド一つでレビューを依頼できるうえ、分からない点を具体的に聞いたり、そのまま修正まで持っていけるパワフルなツールです。 また、 ChatGPT などの Web 上の LLM も、 PR の Diff をざっと渡して、コードの理解を深めたり、論点を整理するのにも役立ちました。
ただ、実際のレビュー体験としては、どうしてもツール間の分断が気になっていました。例えば、Claude Code については、レビューを始めるたびに専用のWorktree作業環境を用意する必要があります。また、 ChatGPT には PR の Diff を渡す必要がありました。割り込みでレビューが入ったときにレビューできる体制を整えるまでが地味に面倒でした。
また、それぞれのツールのメリットを全て享受するために、全てを利用し、補完させ合う使い方を私は好んでいました。例えば、PRの差分はUI的に一番読みやすい、GitHub の PR で差分を読むようにしていました。また、 ChatGPT はあまりプロジェクトのコンテキストを持っておらず、コードの修正も難しいので、Claude Code に頼る必要があります。CodeRabbit のレビュー内容を整理、論点をまとめたり検証するために Claude Code に頼る必要があります。
結果として、GitHub、Claude Code、ChatGPT、CodeRabbit の画面を行き来することになりました。レビューのたびに3つのウィンドウを開いて作業するのが当たり前になっていました。それぞれのツールに明確な長所はあるものの、全体としてはキメラ的なレビューフローになっていたと思います。
Devin Review はそのようなレビューフローを1つのツールだけでかなりシンプルにしてくれました。
Devin Review を使い始めたときの印象
そんな状態で Devin Review を試しました。
最初は、数あるAIレビューツールの一つで、レビュー観点を少し増やすための道具くらいの認識でした。
しかし、実際に1日使って、いくつかの PR をレビューしてみて印象が大きく変わりました。
Devin Review は単なるレビュー機能というより、 GitHub の PR 画面のようであり、エディタのようであり、チャットでもあるような、レビューに必要な要素がすべて一つに統合された体験だったのです。
GitHub を開かなくても完結するレビュー体験
特に強く感じたのは、GitHub を開かなくてもレビューが完結するという点です。他の人が付けたコメントを読めるし、それに返信もできる。Approve や Request Changes といった操作も可能で、レビュー時に必要な基本機能は一通り揃っています。 そのうえで、分からない箇所があれば、その場でチャットを使ってすぐに質問できる。
これまでは GitHub 上でコードを選択し、別のツールにコピーして質問する必要があったが、その作業が完全になくなりました。
また、Devin はリポジトリ全体のコンテキストを持っているため、前提条件をいちいち説明する必要がないのも大きいです。
レビュー画面上でコードを読んでいて疑問に思った箇所をそのまま聞けるだけでなく、コードを選択した時に、ツールチップから直接質問に飛べるのも便利でした。レビューという文脈の中で、ここまで爽快かつ自然に AI と壁打ちできる体験は、これまであまりなかったものだと思います。

また、自動でレビューを行ってくれる設定があります。全ての PR もしくは、自身がアサイン or レビュワーとしてアサインされた PR を自動で Devin がレビューしてくれる設定です。このおかげで、今まで複数のツールに対して行っていたレビュー作業のための下準備が不要になりました4。

結局、今までいくつも開いていたウィンドウは開かなくなり、 Devin Review の画面だけで今まで使っていたツールの代替が可能になった感覚があります。期待感も込めて今後もよくチェックしていきます。
グルーピング機能によって変わったコードの読み方
UI や UX の完成度も高く、特にグルーピング機能が印象的でした。
First, instead of presenting diffs alphabetically and file-by-file, Devin Review groups related changes together and orders them logically.5
最初はファイル単位でグルーピングされると思ってましたが、実際には関数やコンポーネントといった意味単位でコードが再構成されています。同じファイルの別々の箇所や、複数ファイルにまたがる変更が一つのグループとして整理されるため、コードの関係性が非常に分かりやすいです。意味の流れとして上から読める感覚がありました。
これまで、AI の指摘箇所を起点にコードの読み方には、どこか見落としがあるのではないかという不安がありました。一方で、上から全部読むスタイルは納得感があるものの、時間がかかり、認知負荷が高いです。 Devin Review では、その両方をある程度満たしてくれる感覚があり、意味のある形でコード全体を読み切れるという点が個人的にはかなり刺さりました。
気になった点と現時点での判断
一方で、気になる点もいくつかあります。
- シンタックスハイライトをおそらく変更できず、普段使っているエディタや GitHub の配色に慣れていると少し読みにくい。
- レビュー開始時の generating 表示も、実際には完了しているのにローディング状態になり続けることがあり、リロードが必要になる場面があった。
- 日本語入力中に Enter で送信されてしまう。
- PR の auto-review(Me) を ON にしても、自身がレビューワーやアサイニーとしてアサインされた PR のレビューが開始されていないことがある。
- PR の auto-review(Me) を ON にしても、Draft 状態だと動いてくれない( Draft でも動くような設定がなさそう)6
- Devin にAskしている途中でシームレスに Devin の新しいセッションへ依頼できない。
今後の期待感
それでも現時点では、GitHub にレビューしに行かなくても済むようになる、という体験の価値が非常に大きいです。 中長期的には、 Devin Review でどれだけレビュー作業の負荷が下がるか、そしてレビューの指摘事項のクオリティに満足できるかどうかが今後使い続けるかの判断基準になりそう、というのが正直な感想です。
